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兰柯夢

緒に写メ撮っ

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緒に写メ撮っ


その頃由利子はギルフォード達と黒岩の送別会で馴染みの居酒屋にいた。黒岩は、噂の教授と会えて大はしゃぎしている。帰りがけに一緒に写メ撮って娘に送るんだと喜色満面だ。しかし、黒岩もギルフォード同様下戸だったので、せいぜいノンアルコールビールが精一杯だった。由利子はそれでよくあのテンションを保てるなと感心していた海參 食譜。今日は葛西たちが来れなかったかわりに何故か研究生の如月がいた。ギルフォード曰く、女子ばかり連れていると周囲の男性からひがまれるらしい。真偽のほどはともかく、如月もまんざらではないようで張り切って幹事宜しく注文を仕切っている。
「あのキサラギって大阪弁の研究生、ひょうきんで面白いねえ。役に立つし、いい舎弟になりそうやね」
「こらこら、堅気の大学生になんてこというの」
「あはは、悪い悪い」
「で、こっちに帰った用件は終わったの愛亮眼?」
「うん、だいたいね。夫の骨もあちらのお墓に移すことになったんで、こっちで建てとったお墓も取り壊すことにしたんよ」
「え? じゃあ、お骨はどうやって運ぶの?」
「それがね」
 と、黒岩がにやりと笑って言った、
「お骨ってゆうパックで送れるのよ~」
「ええっ? ゆうパックって、マジ? なんてお手軽!」
「私も聞いて驚いたけど、ちゃんとホームページにも書いてあったよ及時雨信貸有限公司。水分があった場合も水気が漏れないようにしっかり防水すれば大丈夫だって。で、送り状に『遺骨』って明記して大丈夫なんて」
「ひゃあー、なんて合理的。で、チルドゆうパック?」
「いや、普通の。そう腐るもんじゃないし」
「あ、骨だもんね」
「そういうこと。先に夫の実家に送っておいて、帰ってからみんなでお墓に納めに行くんだ。」
「そっか、旦那さんも久しぶりにご両親と会えるんだね。それにしても、よく決心したね。以前、旦那さんのご両親とはウマが合わないって言ってたでしょ?」
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